今日は一日雨。昨日収穫したヒマワリのタネのお話です。
今年、駐車場わきに植えたヒマワリたち。花はとっくに終わってそろそろタネの収穫の時期を迎えました。
あまり成長がよくなかったので収穫量はチョボチョボ。冬になったら野鳥のエサ台に置く予定です。収穫物をよく観察してみると、タネがびっしりと整列して並んでいます。試しに一粒引き抜いて写真に撮ってみました。こうすると、見慣れたヒマワリのタネですね。
これは1ヶ月ほど前、花が咲いていた時の写真。ちょっとヒマワリの生物学的うんちくを。
ヒマワリは、キク科というグループに入る植物です。キク科の花は共通して言える特徴があって、1株がとてもたくさんの花を咲かせます。あれ?ヒマワリって、だいたい1株に花は1つですよね?実は、キク科の仲間の花は、小さなたくさんの花が集まってできている花の集合体なんです。専門的には頭状花序といいます。
花序の一番外側にある黄色い花びら。これは、花びらが1枚だけついた舌状花(ぜつじょうか)という小さい花がぐるっと丸く並んでいる状態です。
そして、その内側に見えるこげ茶色の部分。ここは、花びらがない(厳密には花びらが非常に小さくてパッと見はないように見える)筒状花(とうじょうか)という小さな花が集まってできている部分です。ツブツブに見える一つ一つが小さな花ということになります。
さらに、この筒状花の部分をよく見ると、外側が茶色でフワフワした感じ、真ん中は黒くて凹んだ感じになっています。実は、この真ん中の部分はつぼみです。キク科の花は、花序の外側から順番に開花するので、真ん中の方はまだ咲いていない状態なんです。
一つ一つの花はとても小さくて目立たないから、虫たち(花粉媒介者)に来てもらえない。だから、小さな花を集めて、ひときわ大きな「花」を作って虫たちにアピールしていたわけです。ちなみにタネを付けるのは筒状花だけで、舌状花に生殖能力はありません。徹底した役割分担です。
かごに集めると結構な量ですね。冬の鳥たち、喜んでくれるかな♪