葉っぱが大きくなった

週末の体験プログラムの下見で山へ。この時期、1週間変わると山の様子がガラリと変わります。今日は葉っぱを中心にご紹介。


ブナやミズナラ、コナラ、カエデ類が入り混じる雑木林。緑が濃くなって、薄暗い雰囲気になってきました。


山形の山は、秋は紅葉が美しく、冬には落葉して山が丸裸になります。これは、ブナを初めとする落葉広葉樹が多いから。でも、少ないとはいえ、常緑樹(冬も葉を落とさない木)もあります。誤解されがちですが、常緑樹といっても、ずーっと葉が枯れずに残っているわけではありません。

例えば、こちらはエゾユズリハという常緑の低木です。大きくて光沢のある葉が去年生えてきた葉っぱ。その上に、黄緑色の光沢のない小さな葉が見えますが、これが今年になって生えてきた新しい葉っぱです。この新しい葉が十分に成長すると、去年の葉は落葉します。もちろん、落葉の前には紅葉(黄葉)もします。「葉が譲って落ちる」から、「譲り葉」。でも、これはユズリハが特別なのではなく、例えば公園や街路樹などに植えられているクスノキ、ツバキといった常緑樹も新しい葉っぱをつけてから落葉します。


足元にはいろんな草が生えていますが、これらはシダの仲間。有名な種類です。左がゼンマイで右がワラビ。食べるときはこの葉っぱが開く前の新芽の時です。摘まれずに、ちゃんと葉を広げるとこんな感じになるんですね。もちろん、こうなったら普通は食べません。



これらも、人気の山菜だった植物が大きく葉を広げたところ。左上がハリギリ、右上がコシアブラ、下がタラノキ(タラの芽)ですね。どれも新芽を天ぷらやお浸しにして食べると最高に美味しく、料亭なんかでも使われる食材ですね。もちろん、これもこうなると食べられません。でも、こうやって食べられずに葉を広げられるものもいるから、ちゃんと成長して来年もおいしい山菜が食べられるんですね。枯れるまで根こそぎ取ってしまうのは下手くそなやり方です。