コケとにらめっこ

今日は一日中、コケと図鑑を交互にらめっこしていました(笑)葉っぱの形や色、乾燥した時の縮れ方、霧吹きをかけて潤っている時の葉の様子などをルーペや顕微鏡を使って観察。それでもわからない場合は、コケの専門家に聞いてみたりするのですが、コケは非常に小さな生きものなので、同定(分類)は非常に難しく、種類によっては専門家でも苦労するそうです。


最近は※コケガールも増えてきて、コケが注目されているようになり、入門編の本なんかもたくさん出ています。一番左のコケ図鑑は半年前に発売されたのですが、持ち運べるサイズなのに506種も記載しているので(日本に生えているコケは1800種と言われています)、私はフィールドにルーペと共に持っていく事が多いです♪
※ちなみにコケガールは、苔だけでなく、コケシの場合もあります(笑)


コケの面白い所は根や維管束を持っていない事。見た目上は根があるように見えるのですが、これは仮根といい体を地表に固定するのが主な役割です。地表からは養分や水分をほとんど吸い上げないので、葉や茎といった体の表面から水分を取み光合成や呼吸をして生活しており、乾燥するとすべての生命維持活動を止めて休眠にはいります。

その為、アスファルトや看板など他の陸上生物が進出できないような場所にも生えているんです。




コケは高山から海岸、亜熱帯林から南極、世界中で見ることができます。自然度が高い所だけでなく、市街地のマンホールの隙間や側溝といった身近な所でも見られることができる植物。じっくり観察した人は少ないと思いますが、よーく見てみるととっても面白いですよ♪

ライター:村中