雪囲いが始まっています

今日は一日冷たい雨が降りました。紅葉がひらひらと落ちて秋が冬に変わっていきます。地元の人たちも冬の準備を始めています。


この時期になると、写真のようにトタンやプラスチックの波板を建物に立てかけているお家が増えてきます。今でこそ、私も見慣れましたが、これ、最初のころは違和感たっぷりでした。なんでわざわざ窓をふさぐんだろう…やっぱり寒いからかなぁ。なんて思ったりしました。雪国の人にとってみれば当たり前のこの光景、雪囲いと言います。方言で、この辺では“そがき”と言うことの方が普通です。これは寒いからではなく、雪から窓ガラスなどをまもるために設置しているんですね。


雪は軽いイメージがありますが、屋根の上に積もってから落ちてくる締まった雪は硬くて重く、雪囲いをしないで放置すると窓ガラスが割れてしまうのです。

同じ理由で、植木にも雪囲いをします。写真を見るとわかるように、植木の周りに丸太を立てて、インディアンテントのような形にします。板は貼りません。これで完成です。

これも最初は不思議でした。これじゃ、中に積もっちゃうじゃん、と思ったわけです。もちろん中にも入るのですが、積もり始めた雪は丸太や、常緑樹の場合には葉っぱにも付着します。それが続くと雪同士がくっついて、丸太と丸太の間に壁を作ってくれるんです。結果、中は程よく空洞になるので植木が守られます。理由がわかっても、やっぱり不思議ですね~(笑)

お家の写真の方、これはまだ工事中ですね。ここはこの丸太に波板などが貼られます。そうすると、この軒天の下が雪に囲まれた通路になって、まるで雪のトンネルを歩いているような雰囲気になります。もともとそれを想定した建物の造りになっています。これも知恵だなぁ、と改めて思うわけです。


ライター:佐々木