キリギリスのお母さん

星の写真でも撮影しようかと、夜のグラウンドに出たら曇ってました…(T_T)

キリギリスの仲間がいたので代わりにパシャリ。


見つけたのはクサキリというキリギリス。お尻に長く見えるのは尾っぽではなくて産卵管。と言うわけで、このクサキリはメスです。土の中にこの長い管を突き刺して産卵します。


こちらはサトクダマキモドキというキリギリス。やはり産卵管を持っているのでメスと分かります。クサキリとは違って短く、曲がった産卵管ですね。お腹をまげて植物の茎に突き刺すためにこのような形になっています。


童話「アリとキリギリス」では、働き者のアリはせっせと食料をためて冬支度をしたのに、キリギリスは歌って遊んでばかりで働かなかったので、冬になってから困ってしまった…というストーリーになっています。

この童話、キリギリスに対してとっても失礼な話だと、私はいつも感じます。

 

まず、前提として鳴くのはオスだけです。なぜ鳴くのかと言えば、メスを呼び寄せて交尾するためです。別に冬支度を怠けて遊んでいるわけではありません。音で天敵に見つかる危険も顧みず、命がけで恋の歌を歌っているのです。

 

実は、さきほど外に出てもキリギリスの鳴き声はほとんど聞こえず、見つけられたのは全部メスでした。

それはなぜか?オスは、未来に「子孫を残す」大役をすで果たして…いや、大部分は夢半ばにして、みんな死んでしまったからです。

 

メスは、最後の大仕事、産卵をするためにまだ生き残っていますが、もうすぐ、役目を終えたらオスと同じように死んでいきます。

 

自然界に、遊んでばかりの生きものなんていません。みんな、必死で生きています。

ちょっと解釈が天邪鬼ですね。すみません(笑)