蜂蜜の収穫

今年、田んぼを使わせてもらった松田さんは生粋の山男。この辺りの山の中のことなら何でも知っています。そんな松田さんは養蜂もやっています。

昨日の話ですが、蜂蜜の収穫を見学させてもらいました。


普通、養蜂に使われるのはセイヨウミツバチという外国産のミツバチですが、松田さんが育てているのは、ニホンミツバチという野生のミツバチです。写真のような巣箱を山の中に置いておいて、自然にその中に巣を作ったものを巣箱ごと移動させてくるそうです。置き場所にもよりますが、巣箱にハチが入る確率は10箱に1箱ぐらいだそうです。



いよいよ巣箱のふたを開けます…


中には縦に巣板が並んでびっしりとハチが入っています。かなり壮観。



この巣板の穴に、蜂蜜が貯蔵されているわけです。これをヘラで剥がしながら取り出します。

 

スズメバチなどの巣は1年で全滅し毎年場所が変わるのに対して、ニホンミツバチは同じ群れが何年も同じ巣を使うことが知られています。でも蜂蜜を取るために巣板を全部取ってしまうと、やはりその巣は全滅してしまうそうです。

 

今回は幼虫が入っている巣板や、蜜の入った巣板も一部残したので、生き残るかもしれない、とのことでした。


一斗缶に8割ほど採れた蜂蜜入りの巣板。これを絞って、蜂蜜を取り出します。一部ちぎって味見をさせてもらいました。なんというか、ちょっと燻製にも似たスモーキーな香りがして(※作業時に煙は使っていません)、とても濃い味がします。表現が難しいですが、ただ甘いだけでなくてコクがある感じ。採れたてのニホンミツバチの蜂蜜は初めて食べましたが、一般的に売られている蜂蜜とは全く味が違って、本当においしいと感じました。さらに、採れる量も、セイヨウミツバチに比べると非常に少なくて希少価値の高いものです。

この味で、量が少なければ、そりゃ高価なわけだ…。とても貴重な体験をさせていただきました。いつか、やまさぁーべでもやれたらいいなぁ。