寄贈品

最近は年末に向けて少しずつ大掃除の準備を進めています。もともと小学校だったやまさぁーべには、教材としてつかわれていたであろう歴史を感じる骨董品(?)がいくつかあるのですが、地域の方から寄贈された昔の道具もその一つ。片付けを進めながら発見したのでご紹介したいと思います。


左の写真はわらじです。藁沓(わらぐつ)とも呼ばれますが、このスリッパのような形の他に、長靴型の藁沓も雪国ではよく見かけます。色が黒いのは、すすけた(すすをかぶった)のでしょうか。

右の写真は「あぐど」というもので、踵にあてて使います。この辺では踵のことを「あくど(訛ってあぐど)」と言います。足に固定する紐もすべて藁だけで作られているのですが、昔の人は素足でこれを履いていた(しかもここは雪国山形...)と思うと感慨深いです。

今これを素足で履いたら数十分後には足が大変なことになっていそうです...。



下の写真も寄贈品の藁沓です。

藁の使い方が先ほどのものと全く違います。編み込むというよりは簡易的に織られている感じ。

わら細工はバリエーションが豊かで奥が深いですね~。


やまさぁーべの本棚でこんな本を見つけました。

「木曽の杣人」

杣(そま)とは木こりのことを指します。

木曽(長野県)の木こりたちの暮らしや仕事の様子が記録されている本なのですが、この本の中にも木こりたちの冬の仕事として草鞋づくりが行われていたと記録されています。

険しい山を登る山わらじ、川狩りやいかだ乗りが履くわらじ、旅人が働く里わらじなどがあり、材料や編み方で草鞋の強度にも変化が富んでいたようです。

この本、とても勉強になりました。そして本の裏表紙には当時の小学生が記録した図書カードが入ってました(笑)ほっこり。

ライター:野木