寒かった~!久々に雪が降りました。積もる程ではありませんでしたが、風も強かったので一時は吹雪のような感じに。そして、新年度以降のご予約や打ち合わせが、今日は立て続け(ご予約はお早めに♪)。嬉しい悲鳴ですが、事務仕事に追われ…外に出られなかったので、今日はおススメの図鑑紹介です。
平凡社が出版している、日本動物大百科という本。哺乳類、鳥類、昆虫など日本産の動物の分類群ごとに全11巻出ています。普通、図鑑ではたくさんの生きもの紹介がされていて、体長や体の特徴など基本的な情報が書かれています。その生きものを他種との識別法に主眼を置いているわけです。一方で、この日本動物大百科では、扱っている種数はあまり多いとは言えません。開いてみると写真は少なく、長い文章が書かれています。動物の分類体系や、生態などが詳しく書かれている「生態図鑑」なのです。例えば写真はムササビのページですが、ムササビがどんな場所に巣を持ち、何時ごろに巣穴を出て、どんなものをどうやって食べるのか、といったことが書かれています。これを知っているか、知らないかでは野外でのムササビとの遭遇率が大きく変わります。野外で自然観察をする上では、生きものの種類が見分けられることも大切ですが、その生きもののくらしぶりについても知っていることが大切なのです。
初版発行が1996年ですから今から20年も前に書かれた本ですが、日本の動物の研究者やガイドなど、動物に関わる仕事に就いている人にとっては今でも必読書です。館長佐々木は、学生時代に爬虫類や両生類を研究していましたが、まずこのシリーズの第5巻「両生類・爬虫類・軟骨魚類」を熟読してくるように先生から指導されたことを覚えています。そして、今でもガイドをする前はこの本で復習をしています。1冊3800円+税。この情報量でこの価格は非常に良心的です。詳しくは→コチラ(外部リンク)